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「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから」展に行ったよ [ぶらぶら散歩]





2013年9月8日「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから」展(東京都現代美術館)にうちの小学4年生と行ってきました。
最終日だったせいか、チケット売り場は20分待ちの列ができてました。

iマンガのちから展.jpg

最初に、石ノ森章太郎の幼少期の落書きや、手塚治虫が小学生時代に書いた漫画が展示されてました。
手塚治虫の漫画は、小学校の先生も楽しみにして読まれていた、という。
娘も漫画を描くのが好きで、最近、自由帳に描いた漫画を何冊も学級文庫の横に(勝手に?)並べ、読書の時間にクラスメイトに読んでもらってるらしい。
そんな子なので、手塚治虫の小学生時代の漫画を興味津々に見てました。
しかし、さすが手塚先生、子供時代の漫画もすごく上手い!(当たり前だけど)

そして、両氏の原画の展示が続き、途中、再現されたトキワ荘の建物がありました。
ここだけは撮影OK。
手塚治虫をはじめ、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、藤子不二雄、水野英子ら、才能ある漫画家が集まり住んだ奇跡のアパート。
DSC_0917.JPG

裏に回ると手塚治虫や石ノ森章太郎らの各部屋が細部まで再現されてました。
ラーメンを食べたあとのドンブリが重ねられていたり。
常食されていた「チキンラーメン」の展示も。

トキワ荘の建物の前に、「トキワ荘物語」の原画がありました。
トキワ荘の目線から当時の漫画家たちの様子が描かれています。これは読んだことなかったので、いずれ読んでみたいと思いました。

両氏の原画の線を見て、やっぱりキレイだなぁ、と感心したけれど、それ以上にお二人の、さまざまなジャンルにわたる膨大な作品の量に圧倒されました。

展示の最後の方では、石ノ森章太郎が描いた、手塚治虫への追悼イラストがありました。その仕事ぶりが宇宙人のようだった、ということで、火星人にたとえてる画。

その近くに水木しげるの「睡眠力」という文章が展示されてて、これが結構笑えた。
しかし、これは一理ある、と、ハタと膝を打ちました。
内容を要約しますと、

手塚治虫や石ノ森章太郎らに会うと、二日徹夜した、三日徹夜した、と自慢げに言い合うが、そんな生活をしているから二人とも60歳という年齢で早死にした。
自分は1日10時間は寝るので、病気もしないし長生きだ。
すなわちこれ、睡眠力。

と、こんな感じの内容でした。
さすが、水木大先生です。
惜しまれつつ世を去った二人の天才漫画家に対して、他の作家の誰もが賛辞を惜しまない、というような展示が並んでいる中で、このマイペースさ。

余談ですが、ふと、水木しげるの少年時代を描いたドラマ「のんのんばあとオレ」(1991年NHK)を思い出しました。
しげる少年の周りには、不思議な妖怪がたくさん出現して、とても面白いドラマでした。
毎朝寝坊して、小学校に堂々と遅刻して行っていたというエピソードもあり、少年時代から大物だったんですね。

体が欲する睡眠欲に逆らってはいかんと言うのが持論だそうです。
私自身、睡眠不足で体調を崩した経験があり、これはまっこと正しい! と思いました。
眠い時には寝なきゃいかんと。
私も「睡眠力」、今後座右の銘にしたいと思います!

最後に、出口でガシャポンしたら、リボンの騎士のキーホルダーが出てきました(うれしい)。
リボン.JPG

展覧会後、NHKで9月8日と15日に再放送された「手塚×石ノ森 ニッポンマンガ創世記 ドキュメンタリードラマ」を観ました。
会場で展示されていた原画が番組内で随分紹介されているな、と思ったら、展覧会もNHK主催だったのね。

番組冒頭で、手塚治虫の最後の言葉が「仕事をする。仕事をさせてくれ」だったというのを見て、ウルッときました。
「マンガの神様」と言われるけれど、マンガの鬼、といいますか、マンガへの執念にとりつかれた人、という印象を受けました。
自分の内なる世界を、外の世界に伝えなければならないという、なにか強烈な使命感に突き動かされている、そういう運命を持った人、という気がしました。
天才とはそうしたものなのかも知れませんが。

ちなみに中学生の時、学校帰りに日本橋・丸善で手塚先生にサインをもらったことがあります。
たしか「漫画家の絵本の会」のイラスト展だったと思います。
しかし、何回か引っ越すうちに行方不明に……(泣)。
家のどこかにあるはずなんですが。
手塚先生は、忙しそうに会場に入ってきて、寝不足で疲れているようなお顔だっだけど、やさしい印象の方でした。
あの時はめちゃめちゃ感激したなぁ~。
懐かしい思い出です。




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